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青い電車

aoden.exblog.jp

メガネ屋5年生。

葉桜の頃

ちょうど1週間前、父が亡くなりました。
仕事中の事故。完全な相手側の過失でした。


仕事中に呼び出された僕は、
警察署の霊安室で対面しました。
最後まで部屋から出られませんでした。
冷たい雨の降る日でした。


次の日、その事故は新聞の地方版に
小さな小さな記事で載っていました。


夜遅く、司法解剖から帰ってきた父の顔は、
前日のそれとは違い、とても穏やかでした。
顔に傷はほとんどありませんでした。



喪主は僕が務めました。
遺影は母方の祖母が気に入った、少し若い頃の写真を選びました。
通夜とお葬式には、驚くほどたくさんの人が参列してくれました。


僕は泣きませんでした。
何一つ親孝行ができなかったから、
せめて最後までしっかりと送ってあげようと思ったから、
泣けませんでした。


棺にメガネや携帯をいれることができなかったので、
厚紙で作って入れてあげました。
父の棺はたくさんの生花で埋め尽くされました。


今、火葬された父の骨は、祖父の家ではなく僕の家にあります。
お葬式が終わっても、たくさんの人が線香をあげに来てくれています。


何かしていないと気がまぎれないのでバタバタしていました。
葬儀でお世話になった方へのあいさつまわり、買出し、役所の手続き・・・。
今日は父が通勤時に乗っていた軽自動車を洗車しました。


ガレージには車いじりが好きだった父の工具がそのままにしてありました。
こういうの僕はわかんないんだよなぁ・・・。
そういえば僕が最後にした話も車の話でした。
休日は釣りに行くか、ガレージでゴソゴソしていた父を思い出して
その場から少し動けませんでした。
おしゃべりで口うるさかったけど、
なんでもできて、母とも仲がよく、子供がかわいくて仕方のない父でした。



初任給で買ってあげるつもりだった竿のかわりに
ちょっといい焼酎を供えるつもりです。



亡くなってちょうど一週間の今日、
空はどこまでも晴れ渡っていました。
近くのお寺では、ほとんど葉桜になってしまった中、
遅咲きの桜が一本、静かに揺れていました。
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by keigo-11 | 2006-04-29 00:28 | 雑記